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エコーの森 1

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駒形克哉 「エコーの森 1」 黄金切り紙細工 金紙、人造宝石、硝子
103×73cm

SILVA ECHUS 1と2は対の作品です。紀元前1世紀のオウィディウスの大叙事詩「変身物語(Metamorfosis)」の中の妖精エコーの有名な物語に鼓舞された作品。 声の妖精エコーは美少年ナルキッソスに失恋して肉体を失い、声だけになって森に暮らしている。
彼女の声は話し相手の最後の言葉だけを拾ってそれを繰り返すことだけによって会話をする、まさに「こだま」である。
2枚の作品は、よく見て頂くとわかるように唐草文様で表された森の部分の絵柄は同じ。
1の作品は黒を背景の唐草文様で、肉体を失った妖精エコーが声を潜めている深い森を表し、
2の作品はその森の中で妖精エコーが声を発して、その声で金色に染まった森の景色を表しているという珠玉の作品。

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