団野雅子
作家の言葉
作家の言葉 団野雅子
「気」の「風景」
山梨の折々に変化を見せる、「自然」に囲まれて生活しています。豊かな「自然」に囲まれていると、それを再現しようという気持にはなれません。恐れおおいというか、自分とは違う領域だという気がするのです。自然を表したものに、東洋では「山水」画というものがあり、「山水」は一種の霊的存在であったということです。西洋には「風景」画があり、「風景」とはlandscapeの訳で、landは土地、scape は景、直訳すると地景でしょうか?「風景」と訳した人は「風」を含んだ地景をイメージしたということですね。
風や光や樹などの自然が作り出す、「気」の風景というようなものが出現してほしいと思っています。経験として知っている景のイメージではなく、どこの場所でもない、記憶の距離が現実を超えてしまうかもしれない気の風景。一瞬が永遠に繋がるかもしれない、立ち上がるような風景が出現することを願っています。
画家 団野雅子
弊社発行「ART FRAGMENTS」第30号掲載
山梨の折々に変化を見せる、「自然」に囲まれて生活しています。豊かな「自然」に囲まれていると、それを再現しようという気持にはなれません。恐れおおいというか、自分とは違う領域だという気がするのです。自然を表したものに、東洋では「山水」画というものがあり、「山水」は一種の霊的存在であったということです。西洋には「風景」画があり、「風景」とはlandscapeの訳で、landは土地、scape は景、直訳すると地景でしょうか?「風景」と訳した人は「風」を含んだ地景をイメージしたということですね。
風や光や樹などの自然が作り出す、「気」の風景というようなものが出現してほしいと思っています。経験として知っている景のイメージではなく、どこの場所でもない、記憶の距離が現実を超えてしまうかもしれない気の風景。一瞬が永遠に繋がるかもしれない、立ち上がるような風景が出現することを願っています。
画家 団野雅子
弊社発行「ART FRAGMENTS」第30号掲載
作家は自然から感受する、「気」や「霊的」なもの、あるいは物理的ではない「時間」を画面に記していく。具体的な山、谷、野、樹林、草群、雲、雨・・・そういった幾歳月、見続けた形象を自身の身体−魂に溶かし込む。その上で絵の具、筆、紙、金箔と言った素材と対話しながら真新しい形で存在せしめんとしているかのようだ。
静寂で幽玄な画面。しかしそこには時に激しく圧倒的な力で人間に迫る自然の本質をも同時に内包しているのだ。
1952年 大阪生まれ
1974年 女子美術大学 芸術学科卒業
■個展
1998年−2000年 ギャラリー人 東京
2000年−04年 ギャラリーリヒトブリック ベルリン
2000年−12年 ギャラリーゴトウ 東京
2003年 セーゲンス教会 ベルリン
2007年 山梨県立美術館企画 ギャラリーエコー 甲府2009年 LA ART CORE ロサンジェルス
2010年 テドンギャラリー 昌原(チャンオン)韓国
2008年−12年 不二画廊 大阪 法隆寺画廊 奈良
2011年−12年 ギャラリーKOGA 佐世保
■パブリックコレクション
国立甲府病院 大阪市立十三市民病院
杜の都・仙台ゆかり : ーーーー
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