木嶋正吾
作家の言葉
作家の言葉 木嶋正吾
零度ー輝きを求めて
作品に金属を使って長く制作してきたが、数年前から少し変わってきた。ダイレクトメール(案内状やハガキ)など身の回りのものが作品に登場し、金属はめっきり減ってしまった。「自分を取り巻く身近なものと一緒に作品をつくりたい」と思うようになったのだ。さしずめダイレクトメールとのコラボレーションだ。「案内状やハガキ」の形と色彩と情報を与える機能性にもおもしろさを感じている。しかし、それらがあからさまにそれと解るのを好まない。かといって全く表情を見せないのも困る。プラスでもマイナスでもないギリギリのレベル「零度」を目指してつくっている。これまで捨てていた案内状やハガキなどを寄せ集め、組み合わせ、再構築し新たな作品として再生し輝きを与えられたらと考えている。
画家 木嶋正吾
(2010年 ART FRAGMENTS 20号より)
作品に金属を使って長く制作してきたが、数年前から少し変わってきた。ダイレクトメール(案内状やハガキ)など身の回りのものが作品に登場し、金属はめっきり減ってしまった。「自分を取り巻く身近なものと一緒に作品をつくりたい」と思うようになったのだ。さしずめダイレクトメールとのコラボレーションだ。「案内状やハガキ」の形と色彩と情報を与える機能性にもおもしろさを感じている。しかし、それらがあからさまにそれと解るのを好まない。かといって全く表情を見せないのも困る。プラスでもマイナスでもないギリギリのレベル「零度」を目指してつくっている。これまで捨てていた案内状やハガキなどを寄せ集め、組み合わせ、再構築し新たな作品として再生し輝きを与えられたらと考えている。
画家 木嶋正吾
(2010年 ART FRAGMENTS 20号より)
ここ数年、作者は金属シートをDMやチラシのような印刷物に置き換えて制作している。ハガキや紙がきちんと並べてコラージュされているので、その規格サイズに沿ったグリッドが端正な通底音として響いてくる。作者はそれらDM類を貼っては剥がす作業を繰り返すので、薄く残ったその痕跡がいろいろな形で偶然のリズムを醸し出す。文字や写真、切手やスタンプが多重に消えかかり、また微かに立ち現れる。それはノスタルジーなのか。「剥がす」という或る種の破壊の跡であるはずなのに時間の奥行きというおだやかな連続性に見るものはゆったりと身を委ねられるのだ。
1953年 山形県生まれ
1980年 多摩美術大学大学院修了
1979年 第14回現代日本美術展 ('85,'87,'89,'92,'93年)
1980年 第13回日本国際美術展 ('84,'86,'88,'90年)
1984年 第48回新制作展 新作家賞受賞('85,'86年受賞)
1991年 ジャパンフェスティバルニューウェーブ(ロンドン.バービカンセンター)
2007年 個展(東京.アリカアートサイト)
2008年 アジアコンテンポラリー アートフェアー (N.Y.PIER92)
2009年 個展 (ソウル.アートリンク)
2010年 個展 (N.Y.セーラムギャラリー)
多摩美術大学 教授
杜の都・仙台ゆかり : ーーーー
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