工藤礼二郎
作家の言葉
作家の言葉 工藤礼二郎
「月の柱」
ある晩、ふと目を覚ますと一筋の光とともに部屋の一角が明るく照らし出されていた。
覚醒しきらぬ頭で「はて、もう夜明けか?」と思っていると
それは窓辺から差し込こんだ月明かりであった。
明るいことに当たり前のように慣らされてしまった毎日の中で、
今更ながら月の光とはこんなにも明るいものかと改めて思ったものである。
太陽柱や月柱といったいわゆる「光柱」という自然現象があるそうだ。
地上へむかって垂直の光芒が見られるそれは単なる光を超えた存在のようでもある。
どのような表現形式であっても絵画には光が宿っていなければならないと信じてやまない。それはあの晩の光のような出会いを再び絵の中に求めているようなことなのだ。
美術家 工藤礼二郎
ある晩、ふと目を覚ますと一筋の光とともに部屋の一角が明るく照らし出されていた。
覚醒しきらぬ頭で「はて、もう夜明けか?」と思っていると
それは窓辺から差し込こんだ月明かりであった。
明るいことに当たり前のように慣らされてしまった毎日の中で、
今更ながら月の光とはこんなにも明るいものかと改めて思ったものである。
太陽柱や月柱といったいわゆる「光柱」という自然現象があるそうだ。
地上へむかって垂直の光芒が見られるそれは単なる光を超えた存在のようでもある。
どのような表現形式であっても絵画には光が宿っていなければならないと信じてやまない。それはあの晩の光のような出会いを再び絵の中に求めているようなことなのだ。
美術家 工藤礼二郎
作家は、黒一色で構成され図と地だけでなく筆跡をも消し去った、厳格な精神性を有する作品を制作してきた。黒に覆われた画面を見続けると、様々な色が見え始める空間に霊的な力さえ感じられた。
近年はその構成が一見裏返ったかのような白の作品を制作する。多くの色が画面に集合しているが、騒々しさや寛容な空間になったという印象はない。静かに輝き始めた画面が生成するのは、豊かさを象徴する光なのだろうか。
1964年大阪府生まれ
1990年創形美術学校造形科卒業(創形賞一席)、1991年創形美術学校研究科造形課程修了、1996年パリ国際芸術会館滞在('97迄)、2002年ホルベイン・スカラシップ奨学生
【グループ展】
1996年「Flowers for Mururoa project」 ガレリアラセン、1997年「アトリエ コレクティフ」国際芸術会館/パリ、1999年「日韓現代美術交流展'99」釜山市立文化会館、2003年「様々な波動」 23ギャラリー、
2007年「CROSSING」京都文化博物館他多数
【個 展】
G・ART GALLERY、ギャラリー現、国際芸術会館/パリ、ガレリアラセン、GALLERY TAGA、ギャラリエ アンドウ、トラットリア・ ラ・ ヴァソ、GALERIE SOL、不二画廊などで発表多数
杜の都・仙台ゆかり : ーーーー
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