弘田一成
作家の言葉
作家の言葉 弘田一成
制作雑感
私は、描いている自分のからだとむきあうように、単体のモチーフを描いてきた。近作では、猿や廃墟などのモチーフが中心となっている。大気や光の粒子の中にそれらが溶け込むように存在している様なイメージが、あらわになってきた。至福のイメージ、至福の絵画。福岡伸一の「動的平衡」という言葉も脳裏をよぎる。
日本という環境に生まれ育った者としてのりアリティーということも常々意識にはあったが、造形にあらわされるその特質は、距離を感じさせる工芸的なそれではない、縄文の時代から脈打っているような、有機的な装飾感、とでも形容できようか。そこには「祈り」のようなものがからみ合っている。その「祈りの装飾」を内に含んだ、豊かで広がりのある絵画を産み出さんと、日々キャンバスに向かっている。
画家 弘田一成
弊社発行「ART FRAGMENTS」2009.8-9号 掲載
私は、描いている自分のからだとむきあうように、単体のモチーフを描いてきた。近作では、猿や廃墟などのモチーフが中心となっている。大気や光の粒子の中にそれらが溶け込むように存在している様なイメージが、あらわになってきた。至福のイメージ、至福の絵画。福岡伸一の「動的平衡」という言葉も脳裏をよぎる。
日本という環境に生まれ育った者としてのりアリティーということも常々意識にはあったが、造形にあらわされるその特質は、距離を感じさせる工芸的なそれではない、縄文の時代から脈打っているような、有機的な装飾感、とでも形容できようか。そこには「祈り」のようなものがからみ合っている。その「祈りの装飾」を内に含んだ、豊かで広がりのある絵画を産み出さんと、日々キャンバスに向かっている。
画家 弘田一成
弊社発行「ART FRAGMENTS」2009.8-9号 掲載
作者自身のからだと向きあうようにして、単一の形象を描く。そのかたちはかたまり状ではあるが、多数の線の集積で成り立っている。細胞や粒子など、組成物のうごめきを想わせ、浮遊感を感じさせる。
近作では線の表情に変化がつき、単体とそれを取り囲む空気や光のような情景を織りなす。
1965年横浜生まれ
1988年多摩美術大学絵画科卒業
ギャラリィK、 なびす画廊、不二画廊などで個展多数。1998年第三回アート公募 ギャラリー賞受賞、2001年「BIT展vol.3」東京画廊、2002年「Korean contemporary art festival」ソウル・アートセンター 2006年「予兆の地平」アリカ・アートサイト
杜の都・仙台ゆかり : ーーーー
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