芝章文
作家の言葉
作家の言葉 芝章文
「緑」の油彩画
初夏の若葉や草木の新芽に見る瑞々しい緑を一度使ってみたかった。しかし緑の絵の困難さは、なによりも日常のなかにあまりにも多く緑の自然物が存在し、即座に自然のなにがしかを想起させてしまうことにある。絵画がいかにその自然から自由になり、絵画自身が放つ緑そのものにたどり着くことができるのか。それが重要な関心事だった。
色彩の中でも最も目に優しい色、癒しの色、とされる緑の語源は、はっきりとはしないらしいが、アクセントから「ミズ(水)」と同源ではないかという説が有力らしい。「みどりの黒髪」などという表現には「艶やか」とか「瑞々しい」といった意味合いが込められている。しかしよくよく考えてみると今までに優れた緑の作品に出会った記憶がない。
「艶やかな絵画」「瑞々しい絵画」と賞賛されるような作品をいつか描いてみたいと思っている。
美術家 芝 章文
(2007年 ART FRAGMENTS 1号より)
初夏の若葉や草木の新芽に見る瑞々しい緑を一度使ってみたかった。しかし緑の絵の困難さは、なによりも日常のなかにあまりにも多く緑の自然物が存在し、即座に自然のなにがしかを想起させてしまうことにある。絵画がいかにその自然から自由になり、絵画自身が放つ緑そのものにたどり着くことができるのか。それが重要な関心事だった。
色彩の中でも最も目に優しい色、癒しの色、とされる緑の語源は、はっきりとはしないらしいが、アクセントから「ミズ(水)」と同源ではないかという説が有力らしい。「みどりの黒髪」などという表現には「艶やか」とか「瑞々しい」といった意味合いが込められている。しかしよくよく考えてみると今までに優れた緑の作品に出会った記憶がない。
「艶やかな絵画」「瑞々しい絵画」と賞賛されるような作品をいつか描いてみたいと思っている。
美術家 芝 章文
(2007年 ART FRAGMENTS 1号より)
装飾についての研究、日本的・東洋的空間の研究など、絵画にまつわる様々な問題を考えつつ制作する理論派の作家です。
琳派の画面構成を取り入れ、物語性をおびた霧や雲、霞み、水の流れ、燃えさかる炎などを構成した「天明」「翠露」などのシリーズは評価が高く、国内外の美術館をはじめとし、公共空間、企業、ホテル、レストランなどでコレクションされています。
朱・金銀・群青などの色彩を巧みに重奏させた作品は、展示された空間を華やかで格調高い雰囲気に変えるパワーが絶大です。
1956年 和歌山県生まれ
1980年 多摩美術大学大学院修了
《作品収蔵》
浄土真宗本願寺派専福寺障壁画、浄土真宗本願寺派極楽寺障壁画、上海美術館、横浜市民ギャラリー、浄土宗来迎寺衝立障壁画、御坊市民文化会館、福島県富岡町庁舎ロビー、斉藤記念川口現代美術館、江東区区民文化会館、ブルノ国立美術館、御坊市役所市長公室、東八代広域火葬場施設<東八聖苑>、ゴールドマンサックス六本木ヒルズ店、日月庵 天井画、その他
《受賞歴》
和歌山県美術展 「県知事賞」
《TV番組》
日曜美術館<今週のギャラリー、日本画材の可能性展>、ビデオ・起原説<1987~88>AKIHUMI SHIBA」( 制作・TOKYO GRAMMAR STOCK )
《個展・グループ展》
東京都美術館、和歌山県立美術館、山口県立美術館、スパイラルガーデン、 ヒルサイドギャラリー、Bunkamura Gallery その他 国内外で多数
《その他》
特定非営利活動法人アート農園 代表
杜の都・仙台ゆかり : ーーーー
☆ 表示価格は税込です。
☆ 納期は入金確認後のめやすです。