加藤正
観者は風景、植物、動物と様々なモチーフを的確に描き上げる加藤正の描写力にまず瞠目させられる。銅版画の多様な技法を駆使し、繊細で緻密に描き込まれたモチーフ。いつまでも目を凝らして眺め続けても、全てを見収めるのは不可能だと感じるほどの濃い密度をそこにたたえている。そうやって凝視しながら、ふと眼の焦点をずらすとその背後に奥行き・・・しかしそれは時間を含んでいるかのような真っ黒い距離を感受することになる。 近年のモノタイプ版画への新しい挑戦もまた非常に楽しみである。小さくとも忘れがたい作品を、静かに作り続ける作家である。
1953 栃木県出身
1978 武蔵野美術大学版画研究課程修了
1980 第3回世界版画コンペ展(サンフランシスコ近代美術館)[エディション買上賞受賞]
1981 第2回日本グラフィック展 [佳作]
1983 銅版画集『羅(Rajas)』制作
1995 第21回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ
1997 第2回マケドニア国際版画トリエンナーレ
2002 第12回ソウル空間国際版画ビエンナーレ2003
2004 「ディスタンスー栃木県出身作家の現在ー」展(栃木県立美術館)
2006 鹿島神社参集殿個展(福島)(同 09年)
その他 個展グループ展多数
杜の都・仙台ゆかり : ーーーー
☆ 表示価格は税込額付きです。
☆ 納期は入金確認後のめやすです。