上松知子
作家の言葉
作家の言葉 上松知子
リトグラフの石
リトグラフを始めた頃は、「石版画」の文字通り版は石(リトストーン)ばかりを使っていました。その後、金属版になりましたがジンク版(亜鉛)は公害問題で使えなくなり、今はアルミ版、PS版(アルミに感光剤を塗布したもの)の使用が主流です。通常、版画は左右逆転に刷り上がります。 PS版の場合は、版に直接描かずに原稿を描いて版に焼き付けるので、左右逆転に描かなくてよいという利点があります。作品にもよりますが、石に描いて刷ったものか、金属版で刷ったものか見分けるのは難しいと思います。とはいえ、自分で研磨して好みの砂目で目立てした石に描くのは気分のいいもので、緻密な描画に答えてくれる頼もしさがあります。
工房の隅に数枚、石が眠っていますが今や動かすだけで四苦八苦…。重量10〜20kgあります。いつかまた石を使いたいけれど、腰は痛いし、腕は上がらないし…。 人間、楽しているとダメですね。
版画家 上松知子
リトグラフを始めた頃は、「石版画」の文字通り版は石(リトストーン)ばかりを使っていました。その後、金属版になりましたがジンク版(亜鉛)は公害問題で使えなくなり、今はアルミ版、PS版(アルミに感光剤を塗布したもの)の使用が主流です。通常、版画は左右逆転に刷り上がります。 PS版の場合は、版に直接描かずに原稿を描いて版に焼き付けるので、左右逆転に描かなくてよいという利点があります。作品にもよりますが、石に描いて刷ったものか、金属版で刷ったものか見分けるのは難しいと思います。とはいえ、自分で研磨して好みの砂目で目立てした石に描くのは気分のいいもので、緻密な描画に答えてくれる頼もしさがあります。
工房の隅に数枚、石が眠っていますが今や動かすだけで四苦八苦…。重量10〜20kgあります。いつかまた石を使いたいけれど、腰は痛いし、腕は上がらないし…。 人間、楽しているとダメですね。
版画家 上松知子
丹念に描き込まれた多色刷りリトグラフ作品は夢や幻想の世界をかいま見せる。暗色の世界を色鮮やかに漂う金魚や猫の不思議な動物たち、サボテンの花、百合の花。ほのかにその画面からはエキゾチックな香気が立ち上ってくるようだ。近作のトランプのシリーズではフクロウや黒猫などのキングやクイーンがじっと空間を凝視する。精巧な文様の入った重厚な衣装を身にまとい、どこか遠い世界の時計の音にでも聞き入っているのだろうか。Jokerだけは戯けながら世をあやつる・・・。そんな物語の世界に観者は我を忘れて引き込まれる。
1980年 武蔵野美術大学卒業
■日本版画協会展、CWAJ現代版画展、ソウル国際ミニアチュール版画展、現代版画コンクール等に出品
■小野ギャラリー、ふそうギャラリー、ギャラリー楡、ギャラリー花の木、ギャラリー砂翁等で多数グループ展参加
■ギャラリートモス、三彩洞、クラインブルー等で個展多数
■埼玉県入間市で版画工房アルファ主宰
杜の都・仙台ゆかり : ーーーー
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☆ 納期は入金確認後のめやすです。